2008年に日本で公開された映画「おくりびと」の4K版が中国で劇場公開され、
大ヒットを記録していると話題になっていますね。
2021年10月29日より、中国全土の9400のスクリーンで公開され11月17日時点で興行収入6235.7万元(約11.2億円)に達しています。
なぜ13年前に日本で公開された映画が大ヒットとなっているのか気になりますよね?
今回の記事では以下についてまとめています。
・おくりびと中国で大ヒット!中国の反応も!
おくりびと中国で大ヒットはなぜ?2つの理由とは?
結論からお伝えすると、おくりびとが中国で大ヒットしたのは以下の2つの理由があったからだと考えられます。
・SNSの拡散力
詳しく見ていきましょう。
おくりびと(正式職種は納棺師)が崇高な職業というイメージ
おくりびとは第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞し、その時既に中国でも話題になっていました。
<おくりびと>映画で注目の納棺師、中国でも就職希望者が殺到―上海市
2009年3月21日、上海市葬送業界就職説明会が開催された。第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した映画「おくりびと」の影響で日本では納棺師という仕事への注目が高まっていると伝えられているが、金融危機などによる就職難の影響からか、この就職説明会でも納棺師の職に多くの応募が集まった。
引用:https://www.recordchina.co.jp/b29729-s0-c30-d0000.html
アカデミー賞を受賞したということは、海外でもある時期におくりびとが劇場公開されていたと予想されます。
上海ではおくりびとによって、納棺師という職業に就職希望する人が急増したと報道されています。
こちらの記事にはおくりびとを観た中国の方の感想が記載されていました。
「以前、親族が亡くなった際に納棺師の仕事を見ました。それはとても崇高に思えました」
納棺師という仕事がとても崇高なものに見えたという人が多かったため、就職希望する人が急増したと考えられます。
SNSの拡散力
現在は自分がいいと思った映画をすぐに感想と合わせて情報発信できる時代です。
「おくりびと」が第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した当時は、TwitterやインスタグラムといったSNSは普及していない時代でした。
もちろん”weibo”といった中国専用のSNSも普及されてない時で、おくりびとが話題になったというのも限られた範囲内でのことだったと考えられます。
ですが、今はSNSという情報発信があることで一瞬でおくりびとを観た人の感想や投稿が話題となり、大ヒットにつながったのではないでしょうか。
また、映画のポスターも評価されていてこれも話題の1つの要因になったと考えられます。
おくりびと中国で大ヒット!中国の反応も!
こちらはおくりびとを観た中国の方の感想になります。
「日本の映画『おくりびと』を見て、納棺師はみんなの前で遺体を拭いたり、死装束に着せかえたりするのに、体のどの部分も見えないので驚いた。まさに神技。

「最高傑作だ!」

「映画館に行って鑑賞して絶対後悔しない作品」

「本当に心の奥まで突き刺さった」
「大泣きしました」
ネットの反応は?
『おくりびと』何で、中国でヒットしてるんだろうか…物凄い勢いで、個人主義、都市化が進んで、中国の伝統的な葬儀に疲れた人が、相対的に地味に見え、静かな葬儀に共感したとか…?(もっともらしい意見は、たいてい外れている)
— 坂本賢次(マトモ亭) (@matomotei) November 18, 2021
背景に、一人っ子政策による少子高齢化、映画の宗教色の薄さがある。死に対する禁忌の強い中国では、葬祭業の新人研修で以前から教材とされていた。納棺師になる際の葛藤と克服も、中国人の死生観の変容と重なる。
映画完成から13年を経て中国で『おくりびと』ブーム再燃
https://t.co/Gnz3BIS9nf— Norichika Horie (@NorichikaHorie) November 18, 2021
まとめ
今回は「おくりびと中国で大ヒットはなぜ?2つの理由や中国の反応も!」と題してまとめましたがいかがでしたでしょうか。
おくりびとが中国で大ヒットしたのは、
①おくりびとという職業(正しくは納棺師)が崇高な職業というイメージがあるから
②SNSの拡散力
と2つの理由が考えられます。
最後までお読みいただきありがとうございます。