眠れる森の美女の原作が怖いと言われる理由は?あらすじも紹介!

眠れる森の美女の原作が怖いと言われる理由は?あらすじも紹介!

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「眠れる森の美女」といえば、呪いをかけられた姫が王子のキスで目覚める、ロマンチックなプリンセスストーリーというイメージが強いでしょう。ディズニーアニメでそのストーリーに親しんだ方も多いはずです。

ところが、ネット上では「眠れる森の美女の原作が怖い」という声が後を絶ちません。いったいなぜなのでしょうか。この記事では、ディズニー版との違いや原作のあらすじを紹介しながら、その理由をひもといていきます。

目次

「眠れる森の美女」の原作は複数ある

まず知っておいてほしいのが、「眠れる森の美女」には原作がひとつではないという点です。

もっともよく知られているのは、グリム童話に収録された「いばら姫」と、それより先に書かれたフランス人作家シャルル・ペローの童話集に収められた「眠り姫」です。さらに遡ると、17世紀イタリアの詩人ジャンバティスタ・バジーレが書いた「太陽、月、ターリア」という物語もあります。

ディズニーアニメ(1959年公開)はこれらの童話をもとに制作されていますが、子ども向けに大幅に脚色されているため、原作とはかなり内容が異なります。

ディズニー版のあらすじをおさらい

原作との違いをわかりやすくするために、まずディズニー版のストーリーを簡単に振り返っておきましょう。

ディズニー版の概要

王国に生まれた王女オーロラの誕生祝いに、招かれなかった魔女マレフィセントが現れ、「16歳の誕生日に糸車の針に触れて死ぬ」という呪いをかけます。妖精メリーウェザーが「死ではなく眠りになり、運命の人のキスで目覚める」と緩め、オーロラは「ブライア・ローズ」という名で森の中で育てられます。

16歳になったオーロラは城に戻る途中、呪いが実現して眠りに落ちてしまいます。フィリップ王子がマレフィセントを倒してキスをすると姫は目覚め、ふたりは結ばれます。

原作「いばら姫」(グリム版)のあらすじ

では、グリム童話版はどんな内容なのでしょう。

グリム版の概要

王様と王妃に待望の子どもが生まれ、お祝いの宴が開かれます。国には「かしこい女たち」と呼ばれる予言の力を持つ女性が13人いましたが、金の皿が12枚しかなかったため、1人だけ招待されませんでした。

宴の最後に、招待されなかった女が呪いをかけます。「王女は15歳のとき、糸巻きの針に指を刺して死ぬ」というものでした。まだ贈り物をしていなかった12人目の女が「死ぬのではなく、100年の眠りにつくだけ」と呪いを緩めます。

王は城中の糸巻きをすべて処分しましたが、15歳になった王女は城の中で古い糸巻きを見つけ、針に触れて眠りに落ちてしまいます。城ごと茨に包まれ、100年が経ったのちに王子がやってきて、姫のそばに立った瞬間、姫は自然に目覚めます。ふたりは結婚し、物語はここで終わります。

ディズニー版と似ていますが、王子のキスで目覚めるシーンはなく、100年が経つと自動的に目覚める設定です。グリム版はここで物語が終わるため、この段階ではまだ「怖い」という要素はほとんど感じられません。

原作「眠り姫」(ペロー版)のあらすじ

眠れる森の美女の原作が怖いとされる理由の多くは、グリム版よりさらに古いペロー版に集中しています。

ペロー版:呪いのかかり方

ペロー版では、姫の誕生を祝うために7人の仙女が招かれます。ところがそこへ、50年以上も世間から姿を消していた老いた仙女がふらりと現れます。「もう生きていないだろう」と思われていたため、彼女のぶんの食器が用意されていませんでした。

それだけのことで、老仙女は深く傷つきます。そして姫に「美しい男性のために死ぬ」という呪いをかけるのです。別の仙女がすぐに「死ぬのではなく、長い眠りにつくだけ」と和らげますが、この老仙女のいきさつは、グリム版よりもいっそう理不尽さが際立ちます。

ペロー版:姫の目覚めと結婚

姫は成長するとやはり呪いが実現し、100年の眠りにつきます。予言通りある王子が城にたどり着き、眠る姫のそばに立つと自然に目覚め、ふたりはその場で結婚します。ここまではグリム版に近い展開です。

しかし、ペロー版にはこの後に「後日談」が存在します。これが眠れる森の美女の原作が怖いと言われる核心部分です。

眠れる森の美女の原作が怖い理由5選

ここからが本題です。ディズニー版では描かれることのない、原作(ペロー版)ならではの「怖い」ポイントを5つまとめました。

1. 王子の母親が「人食い鬼」だった(ペロー版)

ペロー版の後日談で明かされる衝撃の事実が、王子の母親が人食い鬼の血を引く存在だったということです。王子は姫との結婚を母親に隠しており、そのまま2人の子どもが生まれます。

あるとき、王子が戦争のために長期不在になると、王妃(姑)はついに本性を現します。「明日の昼食に、孫娘のオーロールを食べたい」と料理人頭に命じたのです。孫を食べようとするとは、現代の感覚ではとても受け入れがたい内容です。

2. 孫を次々と「食べようとする」(ペロー版)

料理人が機転をきかせ、子どもの代わりに仔羊の肉を出すと、王妃は何も知らずに「おいしい」と食べてしまいます。一週間後、今度は「もう一人の孫ジュールも食べたい」と言い出し、再び料理人が仔山羊の肉でごまかします。現代の読者にとって、これほど不気味な姑像もそうはないでしょう。

3. 姫本人まで「食べようとする」(ペロー版)

孫2人では飽き足らず、ついに王妃は「眠り姫も食べたい」と要求します。料理人は今度も姫をかくまい、代わりに鹿の肉を用意します。王妃は満足げにそれを食べ、王子が帰ったら「狼に食べられた」と言い訳をしようと計画しました。姫と子どもたち全員を食べようとしたわけです。

4. 大桶に入れられて処刑されそうになる(ペロー版)

やがて姫たちが生きていることがバレると、怒り狂った王妃は大きな桶にヘビやカエル、毒蛇などを入れ、姫と子どもたち、さらに料理人夫婦や使用人までまとめて投げ込もうとします。関係のない使用人まで巻き込む理不尽さには、思わず背筋が寒くなります。

5. 王妃の最期が衝撃的(ペロー版)

王子がギリギリのところで帰還し、その場は救われます。しかし、自らが追い詰められたと悟った王妃は、自分で大桶の中に飛び込み、自分が入れた蛇たちに食べられて命を落とします。孫を食べようとしていた人物が、今度は自らが「食べられる」という結末は、童話とは思えないほど残酷なシーンです。

まとめ

ディズニー版は王子のキスで姫が目覚めるロマンチックな結末で終わります。しかしグリム版では王子のキスは存在せず、ペロー版ではそこからさらに「人食い姑との嫁姑バトル」という、およそ童話らしくない展開が待ち受けていました。

眠れる森の美女の原作が怖いと言われる理由は、まさにこのディズニーとのギャップにあります。子どもの頃に親しんだ夢のあるイメージとかけ離れた内容に、大人になって初めて触れると驚くのも無理はありません。ペロー版は17世紀のフランス社会を背景に生まれたもので、当時の民話の雰囲気がそのまま色濃く残っています。原作を読んでみると、また新しい発見があるかもしれません。

ユウノ
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