浅野いにおの『おやすみプンプン』は、その独特な作風と深いテーマで多くの読者を魅了してきました。しかし、その一方でおやすみプンプンは「気持ち悪い」、「鬱漫画」といった評価も少なくありません。なぜこの作品がそのように感じられるのか、その理由を探ってみましょう。
漫画『おやすみプンプン』とは?
『おやすみプンプン』は、浅野いにおによる青年漫画で、2007年から2013年まで『週刊ヤングサンデー』および『ビッグコミックスピリッツ』に連載されました。全13巻にわたるこの作品は、累計発行部数が300万部を超える人気を誇っています。
『おやすみプンプン』はシュールさが魅力
物語は、主人公プンプンの成長とともに、彼の家族や友人たちとの複雑な人間関係を描いています。プンプンは、落書きのようなヒヨコの姿で表現されており、この独特なビジュアルが作品のシュールな雰囲気を際立たせています。
現実感あふれる描写が高評価
『おやすみプンプン』は、その深いテーマとリアリズムに満ちた描写で、多くの読者から高い評価を受けており、第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の審査委員会推薦作品にも選ばれました。このように、浅野いにおの独特な視点と表現力が光る『おやすみプンプン』は、青年漫画の中でも特に異彩を放つ作品です。
『おやすみプンプン』が気持ち悪い?鬱漫画といわれる理由
浅野いにおの『おやすみプンプン』は、その独特なビジュアル表現と深刻なテーマで、多くの読者に強烈な印象を与えています。なぜこの作品がそのように感じられるのか、以下のポイントを通じて探ってみましょう。
①不気味な描写
主人公プンプンやその家族がヒヨコの姿で描かれているため、他のキャラクターとの対比で異質感が際立ち、視覚的に不安を感じる読者が多いです。この独特なビジュアル表現が、物語のシュールな雰囲気を一層強調し、作品全体に不気味さを与えています。
②精神的に病む
登場人物の感情や行動が非常にリアルに描かれており、生々しい人間の本性が浮き彫りにされているため、読者に強い不快感を与えるようです。このリアリティが、物語の重厚さと深みを増す一方で、読者にとっては精神的に辛い部分なのかもしれません。
③重いテーマ
物語には虐待、宗教、自殺、離婚、不倫などの重いテーマが含まれており、救いのない展開が続くため、読者にとって精神的に非常に辛く感じることがあります。これらのテーマが織り交ぜられることで、物語は一層深刻で重厚なものとなり、読者に強いインパクトを与えるのでしょう。
④読者の評価 SNSやレビュー
作品に対する評価はさまざまです。深い共感と感動を覚える読者もいれば、鬱展開や重いテーマに対して不快感を抱く読者もいます。この多様な評価が、『おやすみプンプン』の複雑な魅力を物語っているようです。
⑤読まない方がいい
『おやすみプンプン』は、その気持ち悪さが際立つ作品です。鬱要素や生々しさが巧みに表現されており、読者の中にはその独特な雰囲気に引き込まれる人もいれば、「キツい」と感じる人もいます。不穏な要素が多く、気分が落ち込んでいるときに読むと辛いという声や、トラウマになったという意見もあります。そのため、「読まない方がいい」という感想を抱く人も。
最後に
『おやすみプンプン』が気持ち悪いといわれている理由について、紹介しました。『おやすみプンプン』は、その独特な表現方法と深刻なテーマで、多くの読者に強烈な印象を与える作品です。読者によって感じ方は異なりますが、そのリアリティと深みが、多くの人にとって忘れられない作品となっているのでしょう。